WindowsへVirtualBox V7のインストール方法とエラーが出た場合の解決方法 (~Visual C++~)(Invalid Installation Directory)
パソコンで手軽に仮想環境を構築できるOracle社のVirtualBoxにバージョン7が登場しました。
しかし、今回のバージョンはちょっとインストールに難しいところがあります。
この記事ではVirtualBoxのバージョン7のインストール手順を紹介します。
※この記事の時点のVirtualBoxのバージョンは「v7.0.22」です。
1.インスト―ラを入手する
VirtualBoxのインスト―ラはOracle社のサイトで無料で公開されています。
まずはOracle社のサイトにアクセスしましょう。
ダウンロードできるページは下記のURLです。
https://www.oracle.com/jp/virtualization/technologies/vm/downloads/virtualbox-downloads.html
この記事ではWindowsへインストールしますので「Windows Installer」をクリックします。
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2.VirtualBox V7インスト―ラを起動する
上記リンクをクリックするとダウンロードされますのでダブルクリックして起動します。
何も問題が無ければ「次へ」のクリックを繰り返すことで完了するのですが、いくつかの困ったケースが発生することがあります。
これを見て行きましょう。
(1)VirtualBoxのインストーラーを起動したらVisualC++のエラーが表示された場合
VirtualBoxのインスト―ラ―を起動すると下記のようなエラーが表示されることがあります。
Oracle VM VrtualBox 7.0.22 needs the Microsoft Visual C++ 2019 Redistributable Package beng installed first. Please install and restart the installation of Oracle VM VirtualBox 7.0.22.
これはVirtualBox v7.0.22をインストールするために必要なランタイム「Visual C++ 再頒布可能パッケージ」を導入して再度インスト―ラ―を起動してくださいと言っています。
これはマイクロソフト社のサイトから無料公開されています。
「OK」をクリックして一旦インスト―ラ―を終了させてください。
そして下記のURLからランタイムを入手しインストールします。
①ダウンロードしたファイルを起動してライセンス同意にチェックを入れて「インストール」ボタンをクリック
②間もなくインストールが完了します
これで準備OKです。
再びVirtualBoxのインストーラーを起動しましょう。
(2)VirtualBoxを既にインストールしているフォルダを指定したら「Invalid Installation Directory」と表示された
既に古いバージョンのVirtualBoxが規定のインストール先(c:\program files\VirtualBox)ではない場所にインストール済みで、今回バージョンアップしようとして前回と同じディレクトリを指定した場合に表示されます。
セキュリティ要件が厳しくなったため、インストールするディレクトリに適切な権限設定がされていないために起こるエラーです。
権限を割り当てれば良いのですが手っ取り早く「c:\program files\VirtualBox」に対してシンボリックリンクを張ることで解決できます。
(シンボリックリンクとはかいつまんで説明すると実体は別の所にあるファイルやディレクトリをあたかもその場所に存在するように定義するショートカットのようなものと理解してください。)
では設定しましょう。
ケースとしては下記を想定します。
(A) インストール先として指定するディレクトリ:c:\program files\VirtualBox
(B) 既にインストール済みのディレクトリ:C:\VirtualBox
①コマンドプロンプトを管理者として起動します。
②下記のコマンドでシンボリックリンクを設定します。
シンボリックリンクは「mkllink」コマンドを使用します。
(参考)mklinkの構文
mklink [[/d] | [/h] | [/j]] <link> <target>
今回はジャンクション(/j)で定義しますので下記の構文を使用します。
mkink /j <A>のディレクトリ <B>のディレクトリ
ということで今回のケースでは下記をコマンドプロンプトで実行することになります。
ご自身のフォルダに合わせてコマンドプロンプトで実行してください。
mklink /j "c:\program files\virtualbox" "c:\virtualbox"
これにより実体は「c:\virtualbox」であたかも「c:\program files\virtualbox」にインストールするようにできます。
これで「c:\program files」に設定された権限でインストールを継続できるわけです。
改めてインストールを実施しましょう。