Linuxのユーザーとグループの管理ファイルフォーマットについて
Linuxに登録したユーザーは「/etc/passwd」というファイルに、グループは「/etc/group」というファイルに記録されます。
この記事では「/etc/passwd」ファイルと「/etc/group」ファイルのフォーマットについて解説します。
1.ユーザー登録ファイル「/etc/passwd」のフォーマット
Linuxのユーザーは前述のとおり「/etc/passwd」ファイルに登録されます。
インストール直後はシステムユーザーがあらかじめ登録されています。
以下は「/etc/passed」ファイルの抜粋です。
root:x:0:0:root:/root:/bin/bash daemon:x:1:1:daemon:/usr/sbin:/usr/sbin/nologin bin:x:2:2:bin:/bin:/usr/sbin/nologin sys:x:3:3:sys:/dev:/usr/sbin/nologin sync:x:4:65534:sync:/bin:/bin/sync games:x:5:60:games:/usr/games:/usr/sbin/nologin man:x:6:12:man:/var/cache/man:/usr/sbin/nologin lp:x:7:7:lp:/var/spool/lpd:/usr/sbin/nologin mail:x:8:8:mail:/var/mail:/usr/sbin/nologin :
左端はユーザー名と分かりますがそれより右側に並んでいる項目はどうなっているのでしょうか。
このユーザー登録ファイルである「passwd」ファイルのフォーマットは以下のようになっています。(図は/etc/passwdからrootユーザーを抜き出して表示)
No | フィールド | 説明 |
① | ユーザーID | ユーザー名を表します。このユーザーIDでログインしたりします。 |
② | パスワード | パスワードは別管理になっているのでここでは「x」とだけ表示して実際のパスワードは暗号化されて「/etc/shadow」で管理されています。 |
③ | ユーザーID
(UID) |
ユーザー名に対応した数字のIDが割り当てられます。rootユーザーは「0」システムユーザーは「1から99」が一般ユーザーには「100以上」が割り当てられます。 |
④ | グループID
(GID) |
ユーザーが属するグループのID(GID)です。GIDは「/etc/group」に登録された情報です。 |
⑤ | コメント | ユーザーに関するコメントです。 |
⑥ | ホームディレクトリ | ユーザーのホームディレクトリパスです。 |
⑦ | ログインシェル | ユーザーがログイン時に使用するシェルのパスです。 |
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2.グループ登録ファイル「/etc/group」のフォーマット
グループは「/etc/group」に記述されて管理されます。
こちらも「/etc/passwd」と同様にインストール直後にシステムのグループが登録されています。
その後目的に応じてグループを追加登録することが出来ます。
以下は「/etc/group」の抜粋です。
root:x:0: daemon:x:1: bin:x:2: sys:x:3: adm:x:4:pi tty:x:5: disk:x:6: lp:x:7: mail:x:8: news:x:9: uucp:x:10: man:x:12: proxy:x:13: :
フォーマットは以下のとおりです。
No | フィールド | 説明 |
① | グループ名 | グループ名を表します。 |
② | パスワード | グループに設定されたパスワード。 |
③ | グループID (GID) |
グループ名に対応した数字のIDが割り当てられます。 |
④ | ユーザー | グループに属するユーザーです。複数ある場合はカンマで区切られて記述されます。 |
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3.まとめ
本記事ではユーザーとグループが登録されるファイルをそれぞれ解説しました。
直接これらのファイルを編集することはありませんが、登録内容をコマンドで表示して確認したりしますのでフォーマットは理解しておくと後々役に立ちます。
ユーザー、グループを管理する他のコマンドは以下の記事をご覧ください。
【usermod】Linuxのユーザー登録情報を変更する方法
【groupmod】Linuxのグループの属性を変更する方法
【groupmod】Linuxのグループの属性を変更する方法


